「気づきにくい」
「気づかれにくい」病気とは
「気づきにくい」「気づかれにくい」病気とは
気づきにくい、気づかれにくい女性の病気
「気づきにくい」「気づかれにくい」病気とは
更年期以降に女性がかかりやすい病気のなかには、気づきにくい、気づかれにくい病気もあり、気づかないうちに健康寿命へ悪影響を与えてしまうことがあります。生活習慣病は、健康診断で指摘を受けるため、医療施設(病院や医院、クリニックなど)へ通うきっかけになりやすく、また、痛みなど症状のある病気もまた、患者さん自らが受診される可能性が比較的高いと考えられます。
しかし、骨粗鬆症は、痛みなどのはっきりとした症状がなく、骨折して初めて気づく、「気づきにくい」病気です。また、過活動膀胱(OAB)は、症状があっても、恥ずかしくて医師に相談しづらいため「気づかれにくい」病気です。
- 女性のライフステージと疾患
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監修:国際医療福祉大学 臨床医学研究センター 教授/山王メディカルセンター・女性医療センター長 太田 博明 先生
この2つの疾患は健康寿命にどのような影響を与えるのでしょうか。
骨粗鬆症は、背骨の骨折により、容姿が変わってしまうだけでなく、寝たきりになることで自分が思うように生活できないばかりか、介護される方に負担がかかり、医療費もかさむことが挙げられます。さらに、死亡のリスクが上がってしまいます。
また、OABは、外出が楽しめなくなったり、仕事や趣味、友人との付き合いが制限されるだけでなく、夜中に何度もトイレに起きてしまうことで、転倒による骨折の原因にもなります。
どちらの病気も日常生活に不具合が生じ、健康寿命に影響をおよぼす疾患です。
したがって更年期以降の女性では、生活習慣病や認知症だけでなく、骨粗鬆症や過活動膀胱(OAB)のような「気づきにくい」病気や「気づかれにくい」病気にも注意を払い、しっかりと診察を受け、治療していく必要があります。
骨粗鬆症とOABのリスク
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骨粗鬆症のリスク1)
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容姿が変わる
- (背骨の骨折が起こることで、背中が曲がる)
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骨折が起こり、寝たきりになることで…
- 1)自分が思うように生活できなくなる
- 2)介護で家族に迷惑がかかる
- 3)医療費がかさむ
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死亡のリスクが上がる
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過活動膀胱(OAB)のリスク2)
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旅行など外出を楽しめない
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仕事や趣味、友人との付き合いが制限される
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夜中に何度もトイレに起きてしまう
- 転倒による骨折の原因にもなる
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1) 監修:福島県立医科大学 ふくしま子ども・女性医療支援センター センター長 水沼 英樹 先生
2) 監修:日本大学医学部泌尿器科学系泌尿器科学分野 主任教授 高橋 悟 先生
監修:帝京大学臨床研究センター(TARC) センター長 寺本 民生 先生